高血圧と診断されても、多くの方は何も症状がありません。自覚症状が無くても高血圧は様々な病に発展するため治療が必要です。その一つに「心不全」があります。
心不全とは、「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義されています。高血圧の状態が続くと、どのようにして心不全へと至るのでしょうか。
心不全とは、「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義されています。高血圧の状態が続くと、どのようにして心不全へと至るのでしょうか。
高血圧になると、血液が血管を流れるときに血管の壁に強い力がかかります。
血管に負担がかかり続けると、血管のしなやかさが失われる「動脈硬化」が進行してしまいます。また、血圧が高いと血管を傷つけ、血管の壁の中にコレステロールがたまりやすくなり、血液の流れる道が狭くなります。

それでも心臓は頑張って働くので、次第に心臓の筋肉が分厚くなっていきます。
これを「心肥大」と言います。
心臓の筋肉が分厚くなると、心臓の収縮と拡張は、にぶくなってしまいます。

しのびよる「心不全」

高血圧は心不全の最初のステージAにあたります。心不全の危険因子である高血圧の治療を行うことは、心不全の進展を防ぐことにつながります。
しかし、高血圧同様、心不全は自覚症状がわかりにくいことが多く、「最近疲れやすくなった」「息が上がりやすくなった」「いつもできることができなくなった」などの歳のせいだと思われがちな症状が心不全による症状のこともあります。

「動悸や息切れ」「胸の痛み」「手足が冷える」「足がむくむ」「体重が1週間に2㎏以上増える」「夜間咳が出たり、就寝時横になると苦しい」といった症状は心不全の危険なサインです。当てはまる症状があれば、すぐに主治医へ相談をしてください。
