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2022.02.01

帯状疱疹ワクチンの接種を
考えてみませんか?

帯状疱疹は水ぼうそうと同じ
ヘルペスウィルスの中の
水痘帯状疱疹ウィルスでおこる病気です。

 

水痘帯状疱疹ウィルスに、初めて感染した時に
おこるのが「水ぼうそう」です。
90パーセントは9歳までの幼少期にかかり、せきやくしゃみ等による飛沫感染と、水ぼうそうの水ぶくれに触れて感染する接触感染の両方で感染します。水ぼうそうにかかると体は抗体を作り、
ウィルスを排除しようとします。水痘帯状疱疹ウィルスは数を減らしていきますが 完全に消える事はなく、神経細胞の中に隠れてしまい無症状になります。その後もウィルスは体内に終生にわたり隠れています。日本人成人の90パーセントがこの状態になっています。

しかし神経細胞に隠れている水痘帯状疱疹ウィルスは、免疫力の低下や過労やストレス、加齢などが原因で増殖し、隠れていた神経細胞の奥から体内の神経を経由して体表に出てくることがあります。神経が痛みだし、その後帯状の疱疹が生じます。
これが「帯状疱疹」です。発症すると、体の左右片側に帯状の痛みやかゆみ、しびれなどの症状が数日から1週間程度続き、痛みやかゆみを感じた同じ場所に虫さされの様な赤い発疹が現れます。
微熱やリンパの腫れ、頭痛などの症状を伴うこともあります。
その後、赤い発疹の上に水ぶくれが現れ、1週間ほどで破れて潰瘍やただれとなったあと、かさぶたになり治ります。帯状疱疹は脊髄神経や脳神経の神経節につながる場所であれば、どこにでもおこる可能性があります。目につながる神経に広がると目に感染し、視覚障害につながることがあります、耳につながる神経に広がれば顔の部分麻痺や難聴、めまいなどが引き起こされます。

さらに50歳以上で発症した人の約1割から2割の方に、神経細胞が傷つけられたことによる後遺症である「帯状疱疹後神経痛」が残ります。皮膚症状が治った後も数ヶ月から数年に渡って続く痛みです。焼け付くような痛み、電気が走るような痛み、刺すような痛みなど、激しい痛みをおこすことが多いのが特徴です。衣類が擦れたり、冷風が当たったりするだけでも痛み、人によっては夜も眠れないほどの痛みが続きます。帯状疱疹後神経痛は高齢になるほど、リスクが高くなります。また、まれに合併症による障害・後遺症が残ることがあります。目にあらわれる合併症では、角膜炎などによる視力低下や失明、耳にあらわれる合併症では、難聴、耳鳴り、めまいなど多彩な合併症を生じます。

帯状疱疹の発症は50歳代から高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています。
帯状疱疹を防ぐには日ごろの体調管理を心がけ、規則正しい睡眠、十分な休息、適度な運動による心身のリフレッシュに加え、日々の食事では腸内環境を整える納豆やヨーグルト、お味噌汁などの発酵食品、野菜や果物などのビタミン摂取を心がけることが良いといわれています。
また50歳を過ぎたら帯状疱疹ワクチンの予防接種が受けられます。高齢になるほど発症のリスクが高くなるためワクチン接種が推奨されています。
一度帯状疱疹になった方でも、体の免疫力が低下すると再発する可能性があるため再発予防のためにも接種が有効です。
50歳以上で水ぼうそうにかかったことのある方は帯状疱疹ワクチンを接種することで、発病を予防できる、万が一発病しても軽症ですむ、帯状疱疹後神経痛を予防できる、などの効果が期待できます。但しワクチンは帯状疱疹を完全に防ぐものではありません。
また接種できない方、注意を要する方もおられます。
また帯状疱疹ワクチンは2種類あり、費用や効果に違いがあり、それぞれ特性があるため、接種を考えられている方は是非ご相談ください。